博士ってなにができるの
こんにちは。
今年3月に博士(工学)をとった新米🎓です。
いまは働いています。
これはTUT Advent Calendar 9日目の記事です。そそのかされて勢いで枠をとってしまいました。8日目はrin4046さんの「【2021年最新版】Dockerでつくる! Nintendo DS開発環境」で、10日目はsh00tさんの「VFXGraphでPCを温める」です。
豊橋に来たのはもうはるか昔のことで、確か入試の前に先輩の家に泊めてもらったり豊橋を案内してもらったりが初めてだったような気がします。なつかしい。
おかげで、もうピュアな豊橋生活記事が書けない……。アドカレ記事がまぶしい。
豊橋に住んでるのに最近豊橋のことを知らなくなってきています。つまり大学と家の往復しかしてないです。社会人つらすぎない? 8時間働いたら寝る時間がない。
こんなに人生エンジョイしてるぜっていう見本になれないのが残念ですが、これはわたしが引きこもり体質なだけで、博士がつらいわけじゃないよ。お給料もらえてるし、ゲームするの楽しいです。もうちょっと休みほしいけど(こんなこと言うと怒られそう)。
今年は、ゆのゆが最高だったので通いたいなと思いましたが、寒いので2回目は行けていません。
博士
さすがに大学生なら、博士がなんなのかは知っていると思います。わたしは、大学に編入するまで博士課程のことを知らなかったくらいなんですが、なんでか博士をとってしまいました。博士とは、博士が博士と認めた人のことです。
博士ってかっこよくないですか? かっこいいから博士が取りたいと思って博士課程に入る人はけっこういます。小さい子に「博士なの?」って聞かれたときに「博士だよ」って答えられるようになります。
わたしが博士に進学した理由は過去記事を見れば書いてありますが、簡単にいうと、ただWebサービスが作りたい*1とか何か作りたくて作り方を学びたいだけなら、方法は大学以外にいろいろあります。しかし、作り方を学びたいだけなんですか? 本当にやりたいのは問題を解決することで、問題の解決方法を自力で作り出せるようになりたいですよね。問題の解決方法を学ぶには、既存の知識の上に新しいものを作り出す必要があるので、それが研究です。新しいものを作って自己満足してるだけじゃなくて、それを他者に伝えるのに今のところ最適なツールが論文です。研究はむやみにやるんじゃなくて、科学的なやり方というのがあるので、それを学びます。*2
つまり博士を持っている人は、こういう活動ができる人という免許を持った人です。
博士をとった感想
博士号をもらっても、別に自力で問題が設定できて解決できるようになっている気がしません(完)
修士の方がもっと研究やってるよおまえ大丈夫……?
教育ってなに……? 教育は社会にとって大事だけど社会ってなに……?
いくつになっても迷いはあるものだ、みたいなやつあるじゃないですか、そういうかんじです(教養がなくて何も言えない)
英語力は確実に伸びてるし、文章を書く力も伸びてるし、なのでおそらくそれ以外もいろいろ伸びてると思います。わからないものが増えたってことは、認識できるものが増えたんだと思います。世の中に知らないものがいっぱいあるってことを知っているので賢くなってると思います。
博士課程の振り返り
さすがにまとめとして振り返っておきます。
B3は寝て暮らして、B4は研究の楽しさを知りました。論文を読んでデータを処理するプログラムを書けば研究ができることを知ったので、プログラミングの新たな使い道を得た、みたいなかんじ。おそらく。たぶん。
博士前期課程1年
いっぱい実験すればいっぱい結果が出る理論でやってたと思います。卒論に新たな評価などを加えて論文誌に投稿したり、国際会議に論文を投稿したりしました。人生で一番まじめに研究していた疑惑がある。
M1は授業が多いので、授業をまじめに受けるタイプでないことが研究の進捗に影響したのではないでしょうか。最終レポートと論文誌の締め切りが近くて、レポートを出さなかった結果、一般科目(早朝)の単位を落として、また早起きをする羽目になりました。
論文は、論理的にちゃんと書けば通る。と思う。これで分かるのは、ちゃんと書くのが大変なんだということです。日本人だからって、書き方の訓練を受けていないと書けないってことに気付くと、大学の学費のコスパが良くなります。先生使い放題割りだからね。
その後、なんやかんや格闘してたらM1は終わりました。
博士前期課程2年
DC1の申請書を書く。博士課程に行く可能性があるなら、書かないとです。DCが通ったら博士進学しようかな~くらいの気持ちで書きました。ちなみに、DCがとれなくてもお金はもらえるし博士はとれます。
申請書には夢を書くと言われたりして、何がしたいのか考えて、あまりクリアにはなりませんでした。
研究もよくわからないのでゴミのような実験ばかりしていたような。
夏に産総研でインターンできたのはとても良かったです。博士課程に行きたい他大学の学生と初めて交流して、みんな熱意あってすごいと思いました。
こういうの思い返していると、いま論文をさっさと書けよって気持ちになります。。。いや論文は書かないと博士とれないけど、少しずつでも進めてたら結局論文になるので、そんなに悲観することないんだって!!!!!
博士後期課程1年
博士後期課程では博士前期課程でとった授業をまた受けられます。単位。
インターンの成果でアメリカに行きました。その他、あまり、ないような気が。
そんなわけはなく、東京行ったりまあいろいろあったような気もするんですが。
博士後期課程2年
ギリシャとカタールに行ったの楽しかったです。その他、あまり、ないような気が。
指導教員が微妙っぽい顔をしたとしても、論文は、書けば通る。逆に言うと書かなきゃ通らないわけですね……。
博士後期課程3年
論文を書けって言われながら結局完成せずに博論を書きました。結構長いあいだ博論を書いていたような気が。10月から12月くらいまで書いてました。
まとめ
3月に博士もらってテンションが上がって博士課程振り返りをメモ書きしていたのをベースに書きましたが、読み返したら恥ずかしすぎたので大分カットされました。後半は書いてなかったので忘れました。
こいつより自分の方がすごいんじゃないか?と思ったら、博士とれるので是非チャレンジしてみてください(保証はできません)。
例えば、ひたすら朝寝坊していたり、学長他とのアポをすっぽかしたり、あんまり人脈がなかったり、ゲームばっかりしていたり、あんまり本も論文も読んでいなかったりします。でも意外とすごいんだぞ
その他
優秀じゃないと博士とれない?
明らかに、わたしより優秀な修士はよくいます。学年の兆優秀な人が博士課程に行くと聞いても、気圧される必要はないです。
別に、超優秀じゃなくても、論文が書ければ博士はとれます。
博士が取りたくなったら博士課程に行きましょう。
お金の話
うちの大学の博士課程学生はみんなお金をもらえてると思います。もらえてない人を知らないです。まず同級生も把握していなかったくらいの知人関係だけど……。
豊橋技術科学大学には学生特別支援があります。M2の5月に学振DC1の申請書を提出すると、学生特別支援にも申し込めました。交友関係はせまいですが落ちた人を知らないので、みんなもらえてると思います。支援内容は、学費無料と、月6万円?程度のRA雇用と、月3万円の奨学金です。合わせて月10万円程度がもらえました。DCに通れば月20万円なので、そちらの方が待遇が良いです。
他にもリーディングプログラムとなんとかフェローシップがあるので、わたしが学生だった頃より今の方がサポートが厚いはずです。
就職先
博士をとっても就職先がないという話がありますが、情報系はさすがにあるでしょと思っています。さすがにあってほしいので、転職先を探すときとかにすんなり見つかってほしいです。よろしくお願いします。。。
最近
背中や反対側の腕の向こうなど、手が届きにくいところに手を伸ばすと、すぐ腕がつりそうになります。
教育とか新しいことにいろいろチャレンジさせてもらってるとは思います。
労働すると生活が厳しい